ひじきに含まれているヒ素はゆでこぼしをすると9割取り除ける

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こんばんは。

 

nanana-blog管理人のナナナです。

 

ブログを訪問し記事を読んでいただきありがとうございます。

 

私たち日本人が昔から食べているひじき。

スーパーでは乾燥ひじきとして売られていることが多いですが、この乾燥ひじきの中にはヒ素が含まれているということをご存知でしょうか。

ヒ素を大量に摂取すると発熱や嘔吐を引き起こしてしまいます。

しかしゆでこぼしという調理方法をすると約9割のヒ素を除去することができるという報告もあり、正しい調理をすれば安全にひじきを食べることができます。

本日はひじきを安全に食べる方法について紹介します。

 

 
 

 

ひじきの栄養素 

ひじき100gあたりのの栄養価は次の通りです。

エネルギー 139.0kcal
水分 13.6g
たんぱく質 10.6g
脂質 1.3g
炭水化物 56.2g
灰分 18.3g
ナトリウム 1,400mg
カリウム 4,400mg
カルシウム 1,400mg
マグネシウム 620mg
リン 100mg
55mg
ビタミンβカロテン 3,300μg
ビタミンA(レチノール当量) 270μg
ビタミンB1 0.36mg
ビタミンB2 1.1mg
コレステロール 1.0mg
食物繊維総量 43.3g
食塩相当量 3.6g

 

 

 

ひじきにヒ素は含まれているのか

2004年7月ひじきに無機ヒ素が多く含まれているため、食べないようにと英国が勧告を出しました。

これはカナダ食品検査庁(Canadian Food Inspection Agency:CFIA)の報告を受けてロンドンで売られている31検体の海藻類について、総ヒ素と無機ヒ素の濃度を測定した結果によるものです。

その結果ひじきには1kg当たり総ヒ素は110mg、無機ヒ素は77mg含まれていました。

わかめの総ヒ素は35mg、無機ヒ素は0.3mg以下なので相当多いことが分かります。

 

 

ヒ素には有機ヒ素と無機ヒ素がある

 ヒ素とは自然環境中に広く存在する元素です。

火山活動や森林火災、鉱物の風化など自然現象によって環境中に放出されるため、
土壌や水中に天然由来のヒ素が含まれています。

炭素を含むヒ素を「有機ヒ素」、炭素を含まないヒ素を「無機ヒ素」と呼びます。

 

有機ヒ素とは

有機ヒ素は人の体内に入った時にどのような影響があるのか、現在のところよく分かっていません。

欧州食品安全機関(EFSA)や米国食品医薬品局(FDA)の評価によると、有機ヒ素は無機ヒ素に比べて悪影響の程度は低いと言われています。

 

無機ヒ素とは

無機ヒ素が一度または短期間で大量に体内へ入った場合、発熱・下痢・嘔吐・脱毛などの症状が現れるという報告があります。

さらに無機ヒ素が長期間にわたって継続的かつ大量に体内へ入った場合、皮膚組織の変化やがんの発生などがあるという報告もあります。

 

つまりヒ素の中でも有機ヒ素ではなく無機ヒ素を摂取することが危険ということです。

 

 

ひじきからヒ素を取り除く方法

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私たちが普段ひじきを食べる時には、水洗い・水戻し・茹でなどの調理をします。

水戻しや茹でる時間などにもよりますが、水洗い・水戻し・茹でなどの調理をすることでひじき内のヒ素が水に溶け出し、無機ヒ素の38%~96%が除去されるという報告があります。

 

農林水産省が乾燥ひじきの無機ヒ素を減らす有効な調理方法を調査したところ、

水戻しで5割、ゆで戻しで8割、ゆでこぼしで9割の無機ヒ素を減らせることが分かりました。

 

ゆでこぼしは次の手順でおこないます。

乾燥ひじきを30分水に浸す ⇒ 戻し水を捨てる ⇒ お湯に入れて茹で、沸騰後5分間茹でる ⇒ 水洗い

 

最後に

いかがだったでしょうか。

ひじきは適切に調理すれば無機ヒ素をほぼ除去することができる食品です。

食物繊維を多く含んでいたり、必須ミネラルを含んでいたりと栄養価の高い食品なので、適切に調理して安全なひじきを食べるようにしましょう。